指導の限界

公開日: 2023年11月27日

こんにちは、安堂達也です。

月次で指導訪問している園での出来事です。 毎月、園長先生の経営コンサルと、学年リーダー以上を対象にした研修会を行ってきました。

私たちはもう、一杯いっぱいなんです

その学年リーダーの一人から、次のようなお話を頂きました。

「中途も含め若手の先生がここ数年新たに入ってきて、いろいろと教えなければいけないことがあるんですが、私たちもクラスを持っているし、発表会などの行事の指導の遅れも、後輩のクラスをフォローしたりしながら自分のクラスをやっていくので、とても限界を感じています。

以前、やっていただいた新人研修の、基本的な部分。保育のマナーであるとか、仕事の基本であるとか、保護者対応の基本的な部分とかを、やって頂いて凄く役にたった記憶があるんですが、そうしたことまで私たち現場で新人に伝えていくことは、もう難しいと思っています。

伝えようとしても、応答がないというか、わかってくれているのか、わからないのかさえも、もうわからなくて。

できれば、学年リーダーの時間で使っていた研修時間を、若手の研修に使って、そういう基本的な部分の指導をお願いできればありがたいと思うのです。」


実はこのお話は、前もって園長先生からも打診されていましたので、快諾したのですが、こうした状況を整理すると以下のような構図といえます。


1.認定こども園移行により職員数が必要になり、中途も含めて新人(職員)の数が増える

2.現場の先輩が新人の指導に当たることになるが、問題に直面して息詰まる

問題①コミュニケーション問題
1)職員間の年齢差・文化差による価値観の相違
2)個人のパーソナリティーによる交流の困難
3)中途採用者のプライドこだわりによる素直さの欠如
問題②指導対象の過積載→一人の学年リーダーが指導する対象者が増えている
問題③自分のクラス運営困難→自分のクラス内の課題のある園児が増えている
問題④新人育成体制の不備→先輩毎の指導力に任せていた(属人性)のでマニュアルがない
問題⑤指導層職員の離職→ベテランが離職しており指導法(力)が継承されていない
問題⑥シフト化・残業削減で時間なし→指導する時間が合わない、合わせにくい

などなど。

上記のような問題点により、元来クラスを抱える学年リーダーの後輩指導に対する限界
プラス、衛生・安全管理や感染情報対応などに追われて疲弊した状態。

というのが、現状であるとみることが出来ます。
これらの状況は、当該園だけの問題ではけっしてなく、現代日本の幼稚園、こども園、保育園が抱えている共通の問題と言えるでしょう。 これらの打開策として当該園では、月次コンサルを展開する私に、リーダー研修から若手研修へ軸足を移動した取り組みをして欲しいという申し出があったわけですが、まさに冬休みをこれから迎える時期となり、単発でも研修を受付中ですので、あらためて職場研修のご活用をご検討いただきたいと思います。
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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今週も、笑顔で仲間と働き合えますように♪



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文責(C)安堂達也 

株式会社安堂プランニング 代表取締役・幼稚園経営コンサルタント
幼稚園☆元気塾 主宰・幼稚園研修.com 運営代表・保育研修プロデューサー
キャリアコンサルタント・認定心理士・TA心理カウンセラー・メンタルアップマネージャー
主な著書に「園児を集める49のヒント」「連絡帳の書き方ハンドブック」民衆社刊

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