不明の不調
こんにちは、安堂達也です。
間もなく今年度も終わり。気持ちばかりがせくようですが、ふう、と深呼吸して、今週もやり切りましょう! 前回の記事がおかげさまで好評でしたので、今回も心の病の情報を提供します。
見えない不調について
幼児教育の現場で話題にあがってくるのが、教職員や保育士の心の病による休職や離職の実態です。
残念なことですが、私が訪問する園の2園に1園は、こうした問題の相談事が【職場改善】に付随して出てくるものです。
知っておいていただくだけでも、いざというときに助けになるかと思いますので、数回にわたり【心の病】について、情報提供したいと思います。
情報提供者である私の立場は、保育の現場指導(臨床)経験を踏えた認定心理士、という位置づけであります。
第2回 【自律神経失調症】
以下に紹介する症状において受診した際に特に病気がみつからない場合に、自律神経失調症と診断されることがよくあります。
自律神経が変調をきたしているのですが、その成り立ちは神経症・心身症と同じです。
参考に)
この病名は「うつ病・神経症」のまやかしとして、診断書に使われる場合があります。
本来ならば、下記のような症状そのものだけでは、それほど長期の休業は必要としない(治療が長期化しないという意味です)場合が多いのです。
症状)
全身症状倦怠感・易疲労感(いひろうかん;疲れやすいこと)・寝汗・微熱・疼痛・頭重・頭痛・背痛・腰痛・肩こり・循環器呼吸器動悸・息切れ・血圧の変動・消化器食欲不振・下痢・便秘・腹部不快感・めまい・多汗・かゆみ など
事例)
「自律神経失調症」例 朝、発熱・吐き気で出勤できないケースAさん (31 歳)
Aさんは、勤務態度がとても真面目で、同僚からも頼りになると慕われていた。
新たに開設した小規模保育所の立ち上げのためAさんはリーダーとして移ってきた。
その中では一番のベテランであり、仕事のできる人は彼女しかいないような状態だった。
彼女以外は入職間もない新人と、マイペースを守るパートさん、といったスタッフであった。
責任感の強い彼女は保育所のリーダーとして長期間の残業や休日出勤、仕事の持ち帰りなどを6 ヶ月間続けていた。彼女はある朝、体が熱っぽくて「風邪かな」と思って病院にかかった。
風邪薬をもらい服用して治ったが、数日後にはまた同じように熱が出る。風邪薬で治る。
それを繰り返しているうちに、ある朝、吐き気がひどくて出勤できなくなった。
3 日間休んで医者に診察してもらい検査をしたが、胃、腸、肝臓などの検査結果は異常がなかった。
それでも吐き気は止むことなく続き、出勤できずに休みも多くなった。
ついには、脳腫瘍を疑われ検査してが異常はなかった。
思い当たる先生はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
疲れはため込まないで、ちゃんといたわることがが大切ですよ。
教職員の様子がおかしいと感じたら、フォロー面談→心理カウンセラーや心療内科への促しをお願いします。
お知り合いやご近所に心療内科や心理カウンセラーがない場合は、弊社にご相談ください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今週も、笑顔で仲間と働き合えますように♪
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文責(C)安堂達也
株式会社安堂プランニング 代表取締役・幼稚園経営コンサルタント
幼稚園☆元気塾 主宰・幼稚園研修.com 運営代表・保育研修プロデューサー
キャリアコンサルタント・認定心理士・TA心理カウンセラー・メンタルアップマネージャー
主な著書に「園児を集める49のヒント」「連絡帳の書き方ハンドブック」民衆社刊