危機の超越
公開日:
2022年5月16日
こんにちは、安堂達也です。
今回は、私学経営上のリスク管理・リスク回避について考えていきます。
私学経営の危機管理にいかに取り組むか?
学園の安定経営のために必須行動となることの1つに「危機管理」があります。
これは日常的に行われている学園もあれば、気づかずに運営されている学園もあるというのが実情です。
なぜなら、危機の感受は「センス」だからです。
そして、そのセンスは
「知る」「学ぶ」「行動する」「振り返る」「修正する」
を反復することで身に着けることができます。
経営者が備えておくべき経営リスク管理
現在の学園の管理すべき危機には、どのような事項があるでしょうか?
1.外部へのリスク管理
学園の外部に潜在する経営の脅威となりうる事項
- 保護者対応 → SNS盗撮拡散、隠ぺい妄想、発達障害などへの対応リスク
- 保護者苦情対応 → ご意見拝受から苦情猛攻撃までへの合理的対処不全
- 近隣対応 → 新興転居者を含む学園周辺の方々からの敵意リスク
- 風評管理 → 保護者内部からの誤解や詮索による不信感発生リスク
2.内部へのリスク管理
学園の内部に潜在する経営の脅威となりうる事項
- 職員モラル啓発 → 日常マナーから休日SNS投稿まで保護者監視リスク
- 人材育成 → キャリアアップのシステム未完了による組織成長不全
- 求人対策 → 少子化新卒者獲得競争下での競争力低下と日常的人材不足
- 離職対策 → 昭和気質リーダー層と平成若手層との乖離による断絶リスク
3.保育中のリスク管理
保育時間中に潜在する経営の脅威となりうる事項
- 園児の生命管理 → 2歳児保育の増加と遊び・運動中の怪我・事故リスク
- 設備の安全管理 → 危険個所・修繕必要個所の認識不足による事故リスク
- 職員の意識啓発 → 遊び・運動支援時の正しい知識の不足による事故リスク
- 職員保育力の向上 → 早期離職の常態化による保育力・指導力レベルの低下
4.事務上のリスク管理
事務業務に潜在する経営の脅威となりうる事項
- 労務管理 → 労働法規への知識不足によるコンプライアンス違反・訴訟リスク
- 金銭管理 → 横領リスク、集金時間リスク、督促トラブル、人件費リスク
- 宣伝広報 → 無計画広報による知名度の低下と理念不浸透、園児数減少リスク
- 重要事項の分掌と承継 → 職員の使命感低下と無責任・他人任せ体質の蔓延
5.情報取得によるリスク回避
情報を得ていない事から発生する経営の脅威となりうる事項
- 社会情勢 → 変化への適応に対する遅れ・無関心による保護者共感の喪失
- 疫病・感染症 → 安心・安全な生活環境の維持不全・登園拒否・通勤拒否
- 制度・助成金 → 時代に適応できない業態へのしがみつき・職員負担の増加
- 周辺競合情報 → 情報無関心による浦島太郎現象・裸の王様現象
*次週から上記について内容をお伝えしていきます
いかがでしょうか?
上記の各項目を眺めて頂くだけでも、思い当たることやはっとした気づきもあるかもしれません。もしも先生がこれからの園経営を見直すために、何から始またらいいのだろうかとお悩みになったとしたら、それは大きな第一歩です。
気づきからの改革着手をお勧めいたします。
どうぞ、楽しい学園作りにお励みください!
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