悲観の殲滅
こんにちは、安堂達也です。
この春も、すでに全国の園長先生からのお悩みやSOSの声が私のところに届いております。
まさに、今の声ですので、幼稚園経営ブログをご覧の先生方と共有すること自体で、お互いに頑張ろうとか、気を付けようとかの、励みになっていただければという思いから、シェアしたいと思います。
新年度の繁栄は悲観の殲滅から始まります。前半で園長先生からの生の声を、後半で一つの不安解消の処方箋となるピンチの渦中にあっても忘れてはならない2つのことについてご紹介します。
(個人情報として当事者の不利益にならないように、文章は改編し、前後は略しておりますことをご承知ください。)
先生方からの不安のメッセージご紹介
【A園長先生の求人不安】
この時期の職員募集に、ノイローゼになるかもしれないほど、困っている幼稚園ってありますか。
自分だけなのではないかと思って辛いです。
※A先生の園だけでなく、人材不足に悩まれる園は増加中です。A先生の園ではなんとか工面して新年度を迎えることができましたが、足りない中での発進ですので、心配は絶えません。
【B園長先生の求人不安】
今までの常識が通用しなくなりました。コロナによって、先ず学生が学校へ行かない。
いくら学校の就職担当に頼んで求人票を貼ってもらっても、見る人がいない。
懇意にしている大学教授にお願いし、学生を紹介してもらいたくても、授業がないから声もかけられない。インターネットを通じて求人しても、かかってくるのは人材派遣業者ばかり。
他園の園長先生方も「学生がいない、どこに消えてしまったのだろう」という程、人材難でした。
※今年度の人材不足の現状を象徴するような声です。もはや、従来通りのやり方では、人材を賄うことは出来ないという事実を突きつけられている、そんな状況が表現されています。
【保育専門校講師の心配】
専門学校で非常勤講師をしております。
毎年、学生さんの「生」の姿を見ておりますが、令和3年3月卒業生は、いまだかつて体験した事がない位ひどい生徒しかいない年でした。
「これで保育者として、子どもの前に立つつもり?」これが私の率直な感想です。
私、採点は甘いのですが、その私ですら0点をつけたい答案が次々に出てくる始末。
「保育をなめるんじゃない!」と言いたくなりました。
※この専門学校だけの状況だったのでしょうか。一方で、別の園長先生からは、今年は良い人材が確保できました、という喜びの声も伺っております。今年というくくりだけでなく、地域や学校や、様々な要因が、良い悪いにつながっているのでしょう。
ただ言えることは、学校を出たばかりの人材は、学園で育てなければ、もとめる即戦力には及ばないということでしょう。
【新リーダーのメンタル不調】
新リーダーから話があるというので聞いてみると、「仕事に自信がなく、リーダーは無理、少し休みたい」とのことでした。「もう1か月前くらいから昼食をまともにとれていない」とのこと。
人手も足りない。職員も言うことを聞いてくれない。本人は顔色も悪く、やる気もなく、腑抜けた感じを受けました。もう何をしたらいいかわからないと言う姿は、鬱っぽい感じがしました。
※恐らく、その感じは、心療内科に行けば、診断名称がつくレベルに至っていると思われます。けっして新人だけでなく、リーダーになるレベルの人材であっても、抱え込んでしまうことはあるものです。職場のマネジメントは、もはやトップが見通しながら中間管理職者を支援していかねばならない時代です。
【昨年の私の顧問先でのお話】
もうすぐ、新年度が始まるというのに、担任が足りません。
そこで、人材紹介会社からの話に飛びついたのですが、年齢は50代で講師経験はあるものの、幼児教育は初めてという方の採用でした。
いざ職場に入ってみると、彼女よりも年の若い学年主任とすぐに仲たがいしてしまい、そのうち、本人も学年主任も精神疾患になってしまいました。顛末は、結局中途採用者の年度途中での退職でした。
※どれほど手が欲しくても、人物査定をしっかりして採用しないと、結局はリスクが追いかけてくるという悪夢のような経験でした。
ピンチの渦中にあっても忘れてはならない2つのこと
さて、ここで経営者にとって、【ピンチの渦中にあっても忘れてはならない2つのこと】に触れておきたいと思います。
1.『笑みを忘れないこと』
トップの表情から笑みが消えた時、部下は非常時を察します。
とたんに職場に悲観の空気が満ちるようになるのです。
しかし、そうはいっても、過酷な状況の中で、どんな心境でいれば『笑み』でいられるのか?
それは、悲観しないことです。
何があっても、学園は大丈夫、という絶対的な安心を自分自身の心に持つのです。
事実、私が関わっている学園で、その局面では「幼稚園をやめなければならない」「これでは新学期が始められない」という悲鳴が上がっても、実際にそうなっている園は、まだひとつもありません。ピンチを乗り切っています。
最後のピンチを支えてくれるのは「自分自身の胆力」でしかありません。
しかし、その胆力を支えてくれるものが、2種類存在します。
ひとつは「仲間の励まし」であり、もうひとつは「情報」です。
どんなにつらいくじけそうな局面でも、職場の仲間や親しい人からの励ましの一声で、人は頑張れるのです。また、情報によって、乗り越える希望や見通しが立てば、大丈夫という確信にもつながります。
2.『情報収集をやめないこと』
学び続けること、と言い換えることもできます。
幼稚園経営者にとって必要な、その笑顔を支える情報提供を絶えず行えるよう努めていきたいというのが、私の思いです。
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