方略の工夫

公開日: 2024年2月19日

こんにちは、安堂達也です。

新人への指導を担当される先生から 「新人は何がわからないのかさえも、わからない 」 だから 「何から教えたらよいのか、私もわからない」 という言葉を聞くことがあります。

新人のわからないを明確化する技術

そこで今日は、私が研修で実用している新人の「わからないこと」を明確化する方法をご紹介します。

現場では指導役の先輩から「何がわからないですか?どんなことを教えて欲しいですか? 」という質問をしても、新人の中にはうまく言葉にできず、「大丈夫です」や「ないです」などという返事でその場をしのいでしまう人もいて、先に進めないと感じる方もいらっしゃいます。

そんな時は、次の方法を思い出して活用して頂くと宜しいかと思います。

1.質問の言葉を変える

わからないことはありませんか?」 と訊いても、何がわからないか、わからないのかもしれません。 こんなときは、 「不安なことはどんなことですか?」と訊いてみましょう。 知的情報から感情への焦点化によって、振返りやすくなり人もいます。

2.付箋紙に書き出させる

これから何を教えてあげたらよいかを新人から聞き出すときには、直接口頭で訊くよりも、書き出す形にしたほうが答えを見つけやすくなります。75mm四方の付箋紙を用意し渡して、「これから1年を始めるにあたり、不安に思うことや心配なこと、教えて欲しいことなどを、これに自由に書き出してください。何枚書いてもいいですよ。」とすることで、新人が教えて欲しいことが見えてきます。

3.模造紙に書き出させる

先の付箋紙の集合型です。 これは、新人の先生が複数人いる場合は、一斉に模造紙にサインペンで書き出すように促します。付箋紙と違うのは、模造紙に書き出していくことで、他の人の不安や悩み事も同時に読むことができるということ。他者の思いにふれることで、自分の不安な事柄も書き出しやすくなります。

4.隣の人と話し合う時間を与える

いきなり話してみて、と言われてとまどう新人は多いものです。「これから1年を始めるにあたり、不安に思うことや心配なこと、教えて欲しいことなどを、私に話してください。」というよりも「これから1年を始めるにあたり、不安に思うことや心配なこと、教えて欲しいことなどを、お隣同士で話してみてください。」と伝えて、3分から5分程度の時間をさしあげます。
その後に「では、今、どんなことを話したか、私に教えてください。」もしくは「では、今話して出てきた不安事項や教えて欲しいことを、付箋紙に書き出してください。」とします。こうすることで、いきなり訊かれても返せなかったことが、意外とスムーズに表現できるようになります。

私の行う職場研修では、こうした引き出し方の工夫により、初めて参加される先生方の意見も引き出しやすくして、参加型の演習を展開していきます。先生の指導の際に、お役に立てれば幸いです。

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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今週も、笑顔で仲間と働き合えますように♪



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文責(C)安堂達也 

株式会社安堂プランニング 代表取締役・幼稚園経営コンサルタント
幼稚園☆元気塾 主宰・幼稚園研修.com 運営代表・保育研修プロデューサー
キャリアコンサルタント・認定心理士・TA心理カウンセラー・メンタルアップマネージャー
主な著書に「園児を集める49のヒント」「連絡帳の書き方ハンドブック」民衆社刊

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