視点の切替

公開日: 2024年5月6日

こんにちは、安堂達也です。

2024年のGWが終わりますと、8日は弊社安堂プランニングが創業29周年。第29期に入ります。 創業以来、皆様の応援とご愛顧を頂きながらここまで来れましたことを、心から感謝し御礼申し上げます。

今期も、皆様の園経営の継続的繁栄にお役に立つ情報とソリューションを提供してまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

※8日は創立記念日としてお休みをいただいております。9日より営業開始となります。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒宜しくお願い申し上げます。

GW明けに園長先生が気を付けたいこと

連休中は英気を養えましたでしょうか? 今日は、経営者や現場のリーダーに注意していただきたい労務管理上の心理的視点をシェアしたいと思います。本編は、教職員対応の注意点としてお読みいただければと思います。

5月に入り、「5月病」が気になるところです。ご存じの通り「5 月病」とは、主に学生や新入社員などが新しい環境に慣れず、心身ともに疲れてしまう現象のことを指します。

新人に新しい環境に慣れるためのストレスがかかることからきています。また、新人ばかりか、2年目の職員が優秀な後輩の入職で先輩としてのストレスを重圧に感じることもあります。

過去における私の失敗は、弊社は5月が新年度スタートのため、GW明けには経営者としての新規事業の準備を整え、私は目をらんらんと輝かせながら、気合一杯の迫力満点の声で「さあ、がんばろう!」と鉄壁の圧力を職員にかけていたことです。

私が張り切って元気に振舞えば振舞うほど、社員が萎えていくのが、手に取るようにわかりました。意味が分からなかった当時は、そんな社員の姿を見て、ふがいないと思い、イライラさえしていました。経営者の意欲は完全に空回り、裸の王様だったのです。このとき私に欠けていたのは、「長期休みが終わることが切ない (涙)。仕事に取り組むのがだるい(悲)。」という、働く側の視点でした。

もちろん、先生の園では、心機一転でリフレッシュしてやる気になって職場に来る職員は8割、いや95%の職員が、意欲一杯な気持ちで来るのだと思います。 しかし、2割、いやいや5%の職員は、経営者とは真逆のメンタルで職場に来ているかもしれない、ということを頭の片隅に置いて、「経営者の視野拡張」をしておいて欲しいのです。

以下はリタイヤしてしまうかもしれない5%の職員への対策のアイデアです。職員採用コストは高額化しており、採用しても育成するのに時間のかかる昨今ですから、無為に脱落者は出さないに越したことはありません。

しかし、私のこれまでの対応経験から申し上げれば、1年目で辞める職員は、5月の時点ですでに辞める気持ちを育て始めています。 また、SNS時代ですから、休み中も友人同士の情報交換は盛んであり、A先生「仕事辛い」→友人B「うちの園に来ない?」のやり取りが飛び交っていると考えておいた方が良いです。

1.職員一人ひとりの表情(視線)に注目する

朝夕の挨拶時に目を合わせてこないのは、疲労感や何かの後ろめたさ、または敵意の表れであることがあります。
様子が変だと思 ったら、その職員の身近な上司による面談を行って、心配を伝え気持ちを伺うことが必要です。

2.休み明けからの体調不良に要注意する

連休明け早々に、遅刻する、体調不良で早退する、熱がある・お腹が痛い・生理痛などでお休みになる。
休みが続く、などの場合は、体調をこじらせないか、長引かないかと気を留めてください。

3.担任のクラス内の不安事項を収集する

学年主任や教務主任を通じて、各クラス担任が現在クラス内で心配している事柄の聴き取りを丁寧に行う。
支援の必要な子や心配 過剰な保護者への対応は担任だけに任せずに、学内連携を取りましょう。
副担任やパートの補助の先生も同様です。

4.学年主任の後輩への愚痴に注意する

学年主任等の中間リーダーの学年相持ちの後輩に対する愚痴は気 持ちの表れであり、愚痴の表出から、日常の指導の態度が威圧的 になったり、高圧的になったりする場合があるので、注意しまし ょう。
具体的には、そのような発言を耳にしたら、その愚痴をしっかりと聴いてあげた上で、上司として困っている訳なので、それを具体的に支援することを考えてあげる、ということです。

5.4月中の進捗に滞留のあった職員への支援を厚くする

学年主任から相持ちの担任の4月の業務進捗の様子を伺い、遅れ がちになる職員を把握しましょう。
その上で、今後の必要な対策を考えていきます。個人へ直接的な支援ばかりでなく、行事や業務の内容を見直したり、取組み時期を早めたりというような計画の見直しや働き方の改善など全体的な視点から支援を検討しましょう。




対策としての園長先生へのアドバイス

1.気合を入れずいつも通りでいる

連休明けは、これから各種の行事がどんどん始まっていくので、つい気合をいれたくなるところですが、「いつも通り」を心がけることです。トップの張り切りは、現場への圧力になりかねないのです。

2.食事会などのリラックス行事を実施する

ぜひ現場が忙しくなる前に、リクレーション行事を行ってください。
職場の仲間でリラックスしておしゃべりできる場所や機会を作ってください。飲食はもっとも手軽なリクレーションです。

3.学年主任からの情報収集をこまめにする

学年主任は現場と一番つながっている中間管理職です。現場の空気は、学年主任から随時感じ取ることができます。

4.現場リーダーに母性の発揮を促す

しっかりと仕事する以上に、落ち着いて(安心して)仕事ができる環境作りに努めます。
優しい言葉がけや声掛けの多い職場にして いきましょう。

5.母性を持つ非リーダーを褒めて活躍させる

多くの職場に、若い職員のお母さん代わりになるような職員がいるものです。
それはパートさんである場合も多いです。いるだけ でほっとする。いつも笑顔で優しい声掛けをしてくれる。そんな 適齢の職員が居たら、ぜひ、若い職員に優しい声掛けをしてくれ るように働きかけてください。
「いつも若い職員に温かく声掛け してくれてありがとう」と伝えるだけで、そうしてくれるようになります。

6.園長自身がいつも機嫌よく居る

経営者や現場のリーダーには、多くのストレスがいつもあります。それはわかります。私も28年やってきましたから。でもトップがイライラしていると、それは現場に伝染します。いつも穏やかに。無理に笑顔を作らなくても、せめて、眉間にしわを寄せない(笑)。


いかがでしょうか。

上記のアドバイスがお役に立てれば幸いですが、中には 「無理」という現場もあります。
たとえば、
1.経営者が現場に居られない
2.食事に行っても険悪すぎてばつが悪くなる
3.学年主任が反経営者的態度で信頼できない
4.現場に母性のある職員がいない
5.アドバイスの一つ一つが絵空事に聞こえる

こんな風に感じることがあったら、残念ですがその職場の同僚性はすでに末期です。

お早めに私までご相談ください。きっと職場の同僚性の改善に力になれると思います。




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本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今週も、笑顔で仲間と働き合えますように♪



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文責(C)安堂達也 

株式会社安堂プランニング 代表取締役・幼稚園経営コンサルタント
幼稚園☆元気塾 主宰・幼稚園研修.com 運営代表・保育研修プロデューサー
キャリアコンサルタント・認定心理士・TA心理カウンセラー・メンタルアップマネージャー
主な著書に「園児を集める49のヒント」「連絡帳の書き方ハンドブック」民衆社刊

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