礼節の魅力

公開日: 2022年4月20日

こんにちは、安堂達也です。

令和4年度がスタートしました。

少子化の傾向は現在深刻さを増し、一部地域では保育所さえ園児を定員充足できない時代となっております。

保護者に選ばれる園であるために、幼稚園保育園こども園を問わず、園児獲得のための自園の魅力の再編に多くの園が取り組んでいますが、大切なことを見落としている園は少なくありません。

たとえるならば、期待して受講したセミナー講師のワイシャツの襟のほつれが気になり、なんとなく信用できなくなってしまうなど、そういう次元と同列に見えてしまう、とても残念に思えてしまうことの一つが、初めて訪問する際の園の先生たちの第一印象です。

私が初めて訪問する園のどこを見ているかお伝えしたいと思います。

保育者の接遇レベルを読み取る7つのポイント

1.園に電話した時の先生の第一声はどうであるか?

私が園に電話したワースト対応ベスト3です。

第3位 「はい、〇〇幼稚園です」 ※電話を取った自分の名を名乗らない
第2位 「はい、幼稚園です」 
※園名を名乗らない、本当にあるんです
第1位 
「いま、誰もいなくて、わかんねんだわ」 
※対応になっていない、どなたか高齢者らしき方の対応、園名も名乗れない

現代の保護者はほとんど新卒後に勤労経験がありますから、電話応対は企業レベルで学んでいます。電話応対のマナー研修をしていない園の先生は、園の品格を落としています。

ほとんどの学生はマナーを学んできません。
多くの家庭には、マナーを教える力がありません。
企業(園)レベルでマナー教育をしなければ、知らないことはわからないのです。

2.見知らぬ訪問者に先生はどんな態度をとるのか?

私が「初めて」訪問した園で経験したワースト対応ベスト3です

第3位 迷惑そうな怪訝そうな表情と声で「どのようなご用件ですか?」
※変わって現れた園長先生はにこやかな応対でしたが、最初に対応された先生があまりに疑い深い対応でしたので、帰りたくなりました。
第2位 横目でちらりと睨んで通り過ぎる ※私は心の中でなぜか「来てしまってすみません」と謝っていました。
第1位 私の存在に気づかない。見落とし、または完全無視

※防犯の観点からも問題ありです。

足を止めて、丁寧に分離礼ができる園は、さすがだなと感じますね。

3.研修開始時の「宜しくお願いします」のときの先生方のお辞儀はそろっているのか?

初回研修時の開始時挨拶のワースト3です。

第3位 「宜しくお願いします」の職員のお辞儀のタイミングがバラバラ
第2位 「宜しくお願いします」のお辞儀そのものが「礼」の形になっていない、ちょっと顎をさげるだけ
第1位 私が「宜しくお願いします」と発声した直後、みなどう反応してよいかわからず固まってしまう


登園、登降時の保護者へのお辞儀ができているかとても心配になってしまいます。

4.研修時の講師からの呼びかけに「はい」の返事を返すか?

「それでは作業を始めてください」「おわかりいただけましたでしょうか?」いずれも日本語で呼びかけていますが、応答が誰一人無言の園があります。

子ども達に、返事を教えていないのではないかと心配になります。

このような園では、職員間でも職員室での園長先生の訓示に返事がなかったり、先輩や後輩の問いかけに無言でいることが普通なのかと疑ってしまいます。

保護者の呼びかけに対しても、無言なのでしょうか?

5.同僚が発表するときに、他の同僚はちゃんと発表者を見ているか?

これも意識の問題ですが、意識は研修で学ばないと持てないのです。

ワースト3は

第3位 椅子は発表者に向きなおしているが、発表者を見ない
第2位 うつむき、発表者には体を向けようとしない
1 発表の号令を無視して、自分らのグループで盛り上がっている

職員室でも、きっと態度は同じなのでしょうね。

6.私自身が、また来たいと思うか?

つまり、来園して、先生の雰囲気に触れて、素敵な先生たちだ、また来たいな、と思えるかどうかということと、わが子を入園させたい、この園の先生方にお世話になりたい、と保護者が思えるかどうかは、先生の好印象という部分において一緒のことなんですよね。

最後に関西の幼稚園さんから研修後にメールで頂いた言葉です。

「この度は安堂先生に学び多き素晴らしい研修をしていただき、その後3月31日には職員への経営方針発表会を行うことが出来ました。これまでに無い手応えの中で新年度がスタートできました。」

そこで、電話でご挨拶させていただき、「これまでに無い手応えとは、どのような状況だったのでしょうか?」と質問したところ、

「話を聞く態度や応答の姿勢がまったく変わりました。こんなにも変われるものなのかと驚きました。」
とのことでした。

講師としては大変嬉しいお言葉です。

しかし、大事なことは経営者が職員に「学ぶ機会を与えているか」ということです。

私が掲げてきた、ワースト3の数々。

実際には、普通に多くの園で、ワースト2くらいのことはたびたび経験していますので、自園を振り返りご心配になっている方も多いと思います。うちもワーストのほうではないかと。。。

心配でしたら、対策しないとだめですよね。
心配なことを放置して、時間の経過で自然に解消されるなんてことは、まずないです。

つまり、経営者が決断し、教育しなければ変わりません。

職場を、職員を変える方法は2つしかありません。
一つは、「職場研修として外部から講師を招いて教育する」こと。
もう一つは、「内部の先生が教育する」こと。

決断された先生は幼稚園経営.comへお気軽にお問い合わせください。
また、メルマガではさまざまな情報をより詳しくお伝えしていますのでぜひご登録ください。

幼稚園向け動画
幼稚園DVD教材
幼稚園向け書籍
  • 最近の投稿

  • アーカイブ